ダイゴホールインワンの叫び

今我が家では「みんなのゴルフ2」なるものが流行している。プレイステーション用ソフトのゴルフゲームである。
皆は暇を見つけてはテレビを点けPSのスイッチを入れる。2、3人でやることもあれば1人でやることもある。 最大で4人プレイが可能で、4人揃った時はたいてい「公式戦」と呼ばれる。 自分たちのプレイに時にため息をつき、時に驚喜の奇声をあげる。
このゲームにはミラクルなショットを記憶するという機能がついている。
例えばイーグルやアルバトロス、あるいはホールインワンといった,、 皆が素晴らしいプレイを目指して日々努力するなか、ついにホールインワンを叩き出したやつがいる。
ダイゴである。

彼はたまにこの家を訪れるデザイナー志望の金髪で、独特のテンションで喋りまくる。
意味不明な奇声やどこに向けられているのかよくわからない言葉が多い。
そんな彼がつい最近この家で誰も達成しなかったホールインワンという金字塔を打ちたてたのである。

で、僕は彼がそうなった時の状況をよく知らない。
何人かでプレイしている時だったのかもしれないし、 あるいはひとりでやっている時だったのかもしれない。
何人かでやっている時だったらおそらくはかなりの叫び声をあげてはしゃぎまわっていたことだろう。
でも、もしその時ひとりだったのだとしたら? 黙々とゲームが進む中、たまたま何らかの要因が重なって突然ボールは第一打目でカップインした。
彼は別に意識したわけでもないのに大声を出したであろう。そして何度もそのプレイを見直して、改めてその興奮を味わっただろう。
で、次に誰かにそのことを伝えたくなっただろう。

でももしみんなが眠っていたのならわざわざ起こすことでもないし、その興奮の行き場はぐるぐると中空をさまよっていたことであろう。
などと考えてその時の状況を思い浮かべると、非常に面白いものがある。行き場のない驚喜乱舞に興奮する彼の姿って・・・。

てなわけでみなは黙々とゲームをやる。みずきはなぜかあまりやらない。その思惑は知る余地もない。
で、ダイゴは時たま訪れるだけだけれど、きちんとその存在感は誇示している。

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Last update : 2002/5/3 update by Hiee