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靴下エッセイ
1 ブラック・アンド・ホワイト ホワイト「おい・・・。」 ブラック「・・・。」 ホワイト「おい。」 ブラック「・・・ん?」 ホワイト「いったいいつ気付いてくれるんだろうな?」 ブラック「ん・・・。」 ホワイト「おまえはまだいいよ、まだ10日目だろ? 俺なんか2ヶ月過ぎてんだぜ?」 ブラック「ん・・・、2ヶ月か・・。さすがにお前のにおいも香ばしくなってきたな。」 ホワイト「そういえば相棒はどうした?」 ブラック「・・・。あいつはとっくに洗濯済みさ。うらやましいかぎりだよ。でも俺がいないおかげで何もできやしない。」 ホワイト「そうか・・。でもまだ行方がわかってるだけ幸せだよ。俺の相棒なんか本当の行方知れずになっちまった。こうなったらプレゼントを入れてもらうくらいしか使い道なんてないな。」 ブラック「2ヶ月も経ってる奴に誰がプレゼントを入れたがる? それこそ石鹸を入れて降りまわすより凶器だよ。」 ホワイト「お前もいずれそうなるさ。」 ブラック「いや、俺にはまだ望みがある。」 ホワイト「俺たちの望み・・・・。」 ブラック「そうだ。希望だ。」 ホワイト「ああ! 懐かしきベランダ! 頬を愛撫するそよ風! おてんとさまのまなざし!!」 ブラック「バイオ酵素とのランデヴゥー! 脱水・ゴーラウンド!!」 ホワイト「はあぁぁー・・・。」 ブラック「ふうぅぅー・・・。」 ホワイト「どっちにしろ俺たちは使い捨ての運命だ。後を引き受ける奴らなんて腐ることさえできないほど店頭にひしめきあっている。それはわかっているさ、でも、これじゃああんまりだ。」 ブラック「昔は良かった。リサイクルなんて言葉が使われる前は、カアサンを夜なべさせるほどだった。」 ホワイト「それは違うだろ。」 ブラック「ものの例えだ。」 ホワイト「使われ汚れてくたびれて、捨てられるのは仕方ない。このご時世だからな。でもリストラ恐れて何になる?」 ブラック「けど、俺たちに何ができる?」 ホワイト「何もしないうちに何ができるかなんてわからないだろ?」 僕は4人の野郎たちと共同生活をしている。おかげで部屋という部屋のありとあらゆる場所に、果たして使用前なのか使用済みなのかがわからない衣類たちが散乱している。 中でもくつしたが一番やっかいだ。まさか左右違うのを履くわけにもいかない。 たまに非常事態でそうしている同居人もいるが。 そんな声をあげることのできない彼らの叫びが聞こえてきたので、記録してみた。みんな、もっとこまめに洗濯しよう。 2 天才肌 僕の友人にこんな人がいる。 彼は学生で、ひとり暮しをしている。かなりの無精者で、部屋は殺人的に汚い。 床にはありとあらゆるものが散らばり、果たしてそれらは有用なのか不要なのか他人には決してわからない。本人がわかっているのかどうかも怪しい。 そんな彼は日々くつしたにおける非常にくつした的な問題に悩まされていた。 ちらかった部屋の中、くつしたを探す。 一方のくつしたを発見したところで、もう片方が見つからない。 捜し物は、得てして探しているときのほうが見つからないものだ。 急いでる時など、そのタイムロスが彼を苛立たせる。 そんな彼がある時、ふと閃いた。 彼はその閃きを無駄にしないよう、すぐさまストアに向かった。そして赤いくつしたを30足買った。 彼は問題解決に満足し、帰り際勝利のビールで喉を潤したとさ。 |
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